原木に生える厄介な雑菌!

・シイタケ原木に雑菌は「つきもの」

原木栽培でキノコを育てるときに、厄介なのは「雑菌」の存在です。

原木栽培は、基本的には自然の力に少しだけ人間が手を貸してやって、シイタケにとって都合の良い環境で管理することで、シイタケ菌を優先的に原木内に繁殖させることで成り立っています。

 

自然界には多種多様な腐朽菌が住んでいて、それらを完全にシャットアウトすることは非常に難しいことで、菌床栽培のような無菌環境でも作らない限りは、ほぼ、不可能です。

ですから、シイタケの原木には、実は様々な雑菌が同居していて、シイタケ菌と同居してみたり、弱肉強食の生存競争を展開してみたり、時にはせっかく生えてきたシイタケ菌を食べてしまったり、ということが起こります。

 

原木栽培初体験のときは、こうした雑菌が顔を出すと、見慣れないキノコが原木に大量に生えているのにギョッとして、「失敗して全滅か!?」と慌ててしまうものです。しかし、雑菌の種類によっては、無害であり、人間にとって都合の良い働きをもつものもあります。

今回は、そんな雑菌をいくつか紹介しましょう。

 

・シイタケ本伏せ前後に見かける雑菌…ゴムタケ

梅雨時の盛りに、本伏せにかかろうとして原木を持ち上げたときにぞろっと並んでいるのを発見して、ギョッとするのが、ゴムタケです。

ゴムタケの名前通り、見た目はまるで「ゴム栓」にそっくり。時々大きなものがついていたりして、なんだこれは!??と驚かされることもあります。

触ってみた手ごたえも、ゴムにそっくりで、命名者のセンスに感心させられます。

原木 雑菌01

原木 雑菌02

我が家の原木に生えたゴムタケ(下の写真は接写)

 

ゴムタケは、風通しが不足しやすい下の段に積まれた原木や、太目の原木に発生しやすいです。植菌前の乾燥が不十分で水分の多い原木だったり、仮伏せ中の環境が多湿である時に発生します。

しかし、ゴムタケはシイタケ菌の成長を阻害することはなく、反対に、「ゴムタケが生えたら、ホダ木は順調」と言われるように、本伏せのタイミングを計る目安に使われたりもしています。

ゴムタケの生育環境は、シイタケのホダ木にも最適なので、ゴムタケが生えるということは、管理がうまくいっていた証拠なのだそうです。

 

オマケに、こんな外観ですが、可食菌で、ゼラチンのような歯ごたえと無味無臭な味わいで、酢の物、和風スイーツ、どちらにもOKなんだそう。栄養的にも体に良いとされるβグルカンが含まれているんだそう。皮をむいて茹でて食べると珍味と言われます。あまり繁殖すると、害菌であるトリコデルマという菌を誘ってしまう心配もあるので、生えてきたらさっさともぎ取って、試食するか廃棄しましょう。

 

・夏~秋に生える雑菌

シイタケ原木にとって、夏は試練の季節です。土用をはさんで、雨のない暑い日が続くと、原木は乾燥しがちになり、乾燥に強い雑菌が付着して、シイタケ菌糸の成長を邪魔するからです。

 

シイタケに限らず、ナメコの原木などにとっても、厄介な害菌はカワラタケです。これは非常に乾燥に強く、更に繁殖力が強くて成長が早い菌で、シイタケやナメコの成長する場所をふさいでしまいます。夏の間は小さなものですが、秋口に雨を受けると一気に増殖します。

 

カワラタケが生えてきてしまった場所は、シイタケ菌は成長できないため、その部分は使えなくなってしまいます。見つけ次第、ナイフなどで削り取って処分しないと、あっという間に原木に広がって、ダメにしてしまいます。

原木 雑菌03

廃ホダに生えたカワラタケ

 

カワラタケは乾燥に強いので、シイタケ菌を早く繁殖させるのが一番の予防ということになります。つまり、雨のない時期はこまめに灌水(水まき)をしてやり、湿気を保つこと、そして、直射日光に当たらないようにすることで、カワラタケの侵攻を妨げることができます。

 

カワラタケの生えた原木は、太いものでも寿命が短くなります。カワラタケを好む、カミキリムシなどが寄ってきて、内部が食い荒らされてしまうためです。せっかく、植菌した原木も、1,2年で廃棄ではもったいないですから、予防と広がらないような対策が大切です。

カワラタケの繁殖してしまった原木は、他のものからできるだけ離しておき、シイタケの発生が思わしくないときは、思い切って廃棄処分しましょう。畑に埋め込むなど、廃ホダ木として肥料化すると土壌改良効果が期待できます。

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