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パン用天然酵母の育て方【自宅で簡単に作れる♪】

パンを焼くのに使われる天然酵母は、小麦粉と相性が良く、乳酸菌と競争しても負けない発酵力が必要です。アルコールよりも炭酸ガスをバンバンたくさん、効率よく出してくれる発泡力の強いタイプの物を、違う餌を使って育ててあげる必要があります。

 

日本には、日本酒を醸造する酵母菌がたくさん住んでいます。「残りご飯」には、こういう酵母菌が近寄ってきます。この仲間の中には、とても発泡力の強いものがいます。明治時代にあんパンが作られたときに、利用されたのが「酒種種」(さかだねしゅ)と言われる酵母でした。ご飯を餌にして集めた酵母菌を培養してパンを焼いたのです。

 

レーズンの酵母は、香りが良く、アルコール発酵は盛んですが、これだけでは、パンを膨らませるには不十分です。そこで、レーズン酵母液の中に混ざっている酒種種の酵母の数を増やして、もっと、発酵力の強い天然酵母に育てて使います。

 

「えっ!?どういうこと?顕微鏡とかで、酵母菌を分けるの?」と思われそうですが、そんな難しい操作は要りません。「酒種種が増えやすい環境を作ってやる」という方法で、簡単にパン用の天然酵母を育てることができます。要は、餌を変えればいいんです。

 

パン用天然酵母を育てる

材料
・レーズン酵母液 200cc
・砂糖 大さじ1
・残りご飯 カップ1/4~1/3程度(出来れば玄米ご飯が望ましい。また、オートミールを使っても良い)
・はちみつなどの蓋つき空き瓶(熱湯をかけて乾かしておく)

 

※今回の酵母は、レーズン酵母以上に発酵力が強いです。ですから、ある程度しっかりした瓶を使った方が良いでしょう

①レーズン酵母液を量りとって、ビンに入れる。

②残りご飯と、砂糖を加え、蓋をして振り混ぜてから、直射日光の当たらない窓辺などの暖かいところに置く。

③毎日、1回揺すって中を混ぜてやる。(この段階ではふたは開けない)

④2、3日するとふやけたご飯のスキマに泡が見られるようになる。こうなってきたら、1日1回、振り混ぜる前に蓋をあけて、換気をする。(プシュっと音がするようなら好調)

底をアップで見るとこんな感じです。
パン用天然酵母を育てる01

蓋を取ってみると、下から泡が上がって、アルコールのにおいが…
パン用天然酵母を育てる02

⑤混ぜてから1週間~10日もすると、常に下から泡が立つようになり、液体部分が濁るようになる。

パン用天然酵母を育てる03

蓋をあけると、勢いよく「プシュ!」っと音がする。においをかいでみると、日本酒のような香りがする。こうなったら使い頃。すぐに使わないときは、涼しい日陰に置いて保管する。(使わないときでも、2,3日おきに脱気はすること)

 

酒臭くならずに酸っぱいにおいが…?

通常、天然酵母を育てることは、特殊技術が要るようなことではありません。ですが、研究室で無菌操作をするような訳にはいきませんから、時折、無関係な菌が入り込んで、失敗してしまうことがあります。

失敗か、成功かを判別するのは、主に匂いです。

 

・納豆臭い…枯草菌などの納豆菌の仲間がもぐりこんでしまっています。糸を引くようにねばねばしたものが表面に浮くときもあります。蓋のしまりが悪かったり、納豆が近くにあると起こりやすいです。

・表面に膜ができて、ツーンとした匂いがする…産膜酵母、酢酸菌などが入り込んで、アルコールを分解して酢になっています。温度が高いと起こりやすいです。

・消毒薬のような、石油のような薬臭い匂いがする…パン用ではない、違う酵母が増えちゃってる可能性あり。

 

以上3つの場合は、基本的にアウト。レーズン酵母液が残っていれば、また、パン用酵母を作り直すしかありません。

・泡が少なくて、ほのかに酸味のある匂い…乳酸菌が同居してバトルの最中です。砂糖を加えて、涼しいところに置くと、回復するときがあります。

これは、このまま使うと、「サワードゥブレッド」と言われる、酸味のあるパンが作れる場合もあります。天然酵母には量の多少はあれど、乳酸菌がいくらか入り込んでいるのが普通です。ただし、あまりにも乳酸菌優勢になると、グルテンが溶かされてしまって、ふくらみの足らない、ものすごく酸っぱいパンになってしまいます。

調子の悪い酵母は失敗のもと。なるべく生きの良いものを使いましょう。

 

使った後の酵母の手入れは?

レーズン酵母も、パン用酵母も、使った後残った分にエサを与えると、再生してもう一度使うことができます。

レーズン酵母は減った分だけ水を足し、砂糖大さじ1を入れておくと、また、回復します。2,3か月続けて使うと、レーズンがフカフカになっていきますから、そうなったら、レーズンをすくいだし、半分ほど捨てて、新しい湯通ししたレーズンを足してあげるといいでしょう。

 

パン用酵母は、ごはんと水と砂糖を追加しながら使います。
こちらは、発泡力が非常に強いため、毎日、蓋をあけて脱気してあげないと、蓋を吹き飛ばしてしまうことがあります。

瓶の容量の半分もご飯を入れて、空気の量を減らして、ビンの蓋をきっちり締めて育てると、発泡力が強すぎて、ビンが割れてしまったという怖い実話も。

 

瓶半分くらいまでの量で育てれば、比較的安心です。毎日脱気してあげないと、酢になってしまったり、菌が死んでしまうので、気を付けましょう。

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